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紫の水晶宮(Я18)

つれづれなるまゝに日ぐらし硯(PC)に向ひて心に移り行くよしなしごと(妄想)を、そこはかとなく(だらだらと)書きつくれば、怪しうこそ物狂ほしけれ(私の脳みそはもうだめだ・・・)

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お返事(2007.07.24~2007.08.07)

※子供が出てきます。苦手な方はご注意。
※結婚に関して公序良俗に反すると思われることが書かれています。


『大草原の小さなうさぎ』

「おしまい」

『大草原の小さなうさぎ』


少し節をつけて言うと、なつきは絵本を閉じた。

(はぁ・・・静留、なんでこんな絵本を買ったんだ・・・私がどんな目に合うと思って・・・)

なつきはたった今読んだばかりの絵本の表紙を見つめて、心の中でため息をついた。
本当は盛大にため息をつきたいところだったのだが、左に留夏右に静姫と挟まれていてはそれは叶わない。

会社勤めをしているなつきにとって、子供たちを寝かしつけるこの時間だけが唯一親子団欒の時と言っても過言ではなかった。
一日の内で一番楽しく、穏やかで、そして明日への活力となる時間であるのだが、ここ数ヶ月は少々事情が異なる。

今年、幼稚園に入った静姫と留夏は急激に自我に目覚め、最近は口を開けば「なんで?」と言い、納得いかなければ「いやだ!」を繰り返すようになった。
所謂、第一次反抗期である。

加えて子供たちの質問攻撃も日に日に激化していた。
子供と言うのは得てして真理に迫る質問を投げてくるものだ。
ただでさえ複雑な家庭環境なのである。
いつ「どうしてうちにはお父さんがいないの?」と言い出すかわからないのに、『結婚』について書かれている絵本を子供に読み聞かすなど地雷もいい所だとなつきは思った。

(―ったく・・・はぁ・・・ええっと・・・こうきたら、ああ答えて・・・ああきたら、こう答えて・・・)

なつきが心の中で悪態ともう一つため息をついて、来るであろう質問を予想してはその答えをシュミレートしていると、まず口火を切ったのは静留に似て口達者な静姫であった。

「なぁ、お母さん」
「なんだ?」
「けっこんしきってなんなん?」

(やっぱりそうきたか・・・よし、いける!)

「結婚式っていうのは、とっても仲良しの2人が結婚するのをみんなでお祝いするパーティーだ」

なつきはごろりと寝返りを打って天井を見据えると、まるで自然の摂理について語るかのように淡々と質問に答えた。
実際はたった今用意したばかりの答えではあったのだが―

子育てには時に演技力が必要だ

と言うのは、最近のなつきの持論である。
なにしろ弱みを見せたが最後、子供たちの“口撃”に晒されるのは目に見えている。

「ふぅん」

静姫は質問しておきながらつまらなそうな声で相槌を打つと、自分の枕に顔を埋めた。

もしかしたら眠いのかもしれない―

なつきが、しめしめと心の中でほくそえんでいると、留夏から矢継ぎ早に質問が飛んだ。

「母さんたちもけっこんしきしたの?」
「うん?あぁ、したよ」
「ふぅん」

留夏も本当に聞きたかったのかもわからないような相槌を打つと、なつきと同じように仰向けになって自分の枕に頭を据えた。

二人はこのまま寝てしまうかもしれないと、なつきが安堵した瞬間―

枕に顔を埋めていた静姫はぱっと起き上がると、きらきらと瞳を輝かせてなつきを覗き込み―

「なら、今度うちと留夏のけっこんしきしてもええ?」

なつきの想定の斜め上を行く、とんでもない“名案”を披露した。

「え?えぇぇ?!」

(そ、そうきたか・・・)

予想外の質問に動揺したなつきは答えに窮し、先の持論はどこへやら、わたわたとうろたえてしまった。

一体誰に似たのだろうか―

それを見逃すような子供達ではない。
二人はなつきが答えられないのに乗じて、畳み掛けるように“口撃”を開始した。

「あかんの?」
「だめなの?」
「いや・・・」
「したら、してええの?」
「いいの?」
「うーん・・・」
「うちらはとってもなかよしやし、してもええやろ?」
「いいでしょ?」
「それは・・・」

仲良しだからしていいかと訊かれて、はいどうぞと言えるはずもなく―

「ダメだ」

なつきは親として至極当然の答えを出した。

「なんでぇ?!」
「なんで?!」
「あのな、結婚するってことは家族になるってことだ。2人はもう家族だろ?だから、結婚はできないんだ」

なつきが理由を説明すると、すぅっと子供たち二人は静かになりこのまま納得するかに思えた。

だが、それは嵐の前の静けさに過ぎなかった―

「い・や・や!うちは、留夏とけっこんしきするん!」
「い・や・だ!私は静姫とけっこんしきする!」

いやだ!いやだ!するの!するの!とステレオで喚かれ、さらに手足をじたばたと動かすものだから、なつきは“口撃”されつつ“攻撃”されるという二重苦に苛まれた。

「あだだだ!こら!二人とも大人しく―いった・・・今、入った・・・ぞ・・・ぐぅ・・・」
「なんで家族やったらけっこんしきできひんの!」
「仲良しさんがけっこんしきするって言ったのに!」
「・・・わかった・・・わかったから、とにかく暴れるな・・・」

現金なもので、なつきが“わかった”と言ったとたん子供たちは暴れるのをぴたりとやめて、憎らしいほどの満面の笑みでなつきを覗き込んだ。

「してええんやね?」
「いいんだね?」
「けど、条件があるぞ―」

なつきは二人を抱き寄せると、とある条件を二人に提示した―

「いいか―おまえたちが大人になっても仲良しで、おばあちゃんになるまでずっと仲良くするって約束できるなら、その時は結婚式をしていい」
「うん」
「うん」
「ただし、周りの人に何を言われても絶対に負けない心と、おまえたちが大切だと思う人たちみんながお祝いしてくれないとだめだ」
「なんで?」
「2人だけじゃ結婚式にならないだろ?」
「うん」
「うん」
「わかったか?」
「わかった」
「わかった」
「なら、もう寝なさい」
「ん、おやすみ。お母さん」
「おやすみ。母さん」
「おやすみ。静姫、留夏―」

二人の頬にキスしてから、なつきはベットを抜け出した。
なつきの後ろで、もぞもぞとふとんをかぶる音に紛れて小さく二人の約束が聞こえてきた―

「留夏、おとなになったらけっこんしきしましょうな」
「うん。ぜったいしようね」

なつきは聞こえない振りをして―

「電気、消すぞ―」

いつも通りの台詞を言うと、部屋の灯りを落とした。

暗くなった部屋に差し込むリビングからの灯り―
その先に絵本の表紙のように折り重なって眠る二人が見えた。

二人はいつか今日の日の約束を想い出すことがあるのだろうか―

(まさか、な―)

ふっと笑うとなつきはドアを閉めた。

◇ ◇ ◇

「子供たちもう寝ました?」

リビングに行くと、キッチンで片付けをしていた静留が半分ほど振り返り、なつきに尋ねた。
その横顔に苦笑が浮かんでいるところを見ると、先の絵本を買う際にも一悶着あったのだろう。

(やれやれ困った姫さまたち、だな―)

「あぁ、ぐっすりだ」

そう答えながら、なつきはふと気になったことを訊いてみようと思い立ち―

「したら、ご飯にします?お風呂も沸いて―」

後ろから静留に抱きついた。
突然のことに静留は驚いて、拭いていた皿を落としそうになった。

「なつき?」
「静留―お前、私と結婚して幸せか?」

先程子供たちに出した条件は、以前、なつきが自分に課した条件であった。
結婚―と言っても、二人の苗字は違うしむろん法的にはなんの根拠のないものであったが―してから数年、一度も確認したことはなかったが、何となく自分たちが条件をクリアしているかが気になったのだ。

静留は無言で振り向くと、すっとなつきの唇を奪い―

「これで、答えになってます?」

結婚した頃と変らない悪戯な笑みを浮かべて、そんな風に答えた。

「十分、だ・・・」

なつきも結婚した頃と変らず、突如赤面したかと思うともごもごと答えたのだった―

おしまい



くしゃくしゃぽいっ!くしゃくしゃぽいっ!書けない・・・書けない・・・
と、いっぱしの作家風に悶えてみるテスト。

これがスランプと言ふやつなのだろうか・・・もうすぐなつきの誕生日だって言うのに・・・
と言う訳で、私は旅に出ます・・・探さないで下さい。
軽井沢にいますが、探さないで下さい。

サガシテホシインダロウ(( ゚д゚)=◯)`ν゜)・;'マアネ

あ、誕生日で思いだしました。
遥ちゃんお誕生日おめでとう。
ここでは、どんどん下ネタなキャラにしてしまってごめんね。
でも、半分は中の人のせいなんだからね!

さてさて、それはそれとして。
この間の童話風のお話に山椒さんが素敵な絵を描いてくれました。
私が想像していた通り、ちょっと丸々としたうさぎたちでびっくりしました。
この絵を見て思ったのですが、書けない書けない言いながらも頑張って書けば読んでいる人に伝わるものもあるのかなぁって、すごく嬉しくて励みになりました。
山椒さんほんとうにありがとうございました。

↑上の話は、あの絵本はなつきが読み聞かせてたと設定で書きました。
というか、そもそもそういう構成にしようと思っていたのですが、こちらがひどい難産で・・・今、ここに上げても課題の残る一作になってしまいました。補足が必要かなとも思うのですが、作中で描ききれなかったのを、ここで語るのもどうかと思うのでやめておきます。お話だからと広い心で捉えて頂ければと思います。

はい。では、なつきの誕生日に向けて一書きせにゃならんので、本日はこれにて。
訪問、拍手、コメントありがとうございます。
続きは各種お返事です。


7/31

>1:24 藤乃屋の女将静留と、お侍なつきの妄想をしてみました。…輸血パックありますか?(鼻をおさえながら)

あらら・・・残念ながら輸血パックはないんですよ。鼻血が出るほどいいですよね~、女将静留とお侍なつき。差し支えなければどんな妄想してみたのか教えて頂きたい!!私も萌えたい!!コメント頂いてから、私も自分の妄想を膨らましてみました。今、荒くではありますがしこしこ書いています。微エロ(?)くらいは盛り込めそうな気がします。形になったら上げますので、しばしお待ちくださいね^^
  1. 2007/08/07(火) 01:26:06|
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  3. | トラックバック:0
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紫の水晶宮

ここは舞-(乙)HiMEの静留(シズル)・なつき(ナツキ)・奈緒(ナオ)への愛をこじらせるファンサイトです。版権元とは一切関係御座いません。勝手ながらR18とさせて頂いておりますので、18歳以上の分別のある大きなお友達だけ遊びにいらしてください。百合の花が仰山咲いておりますので、閲覧は自己責任でお願いします。 当サイトの全ての画像及び文章等の無断転載・引用はご遠慮下さい。

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Author:長澤 侑
性別:ネコ
属性:ヘタレな王子
特徴:ビタミンShizuru分が足りなく
    なるとヘタレる
持病:静留病
    (英名:シズル・シンドローム)
尊敬する人:
ヘタレの星玖我なつき
ヘタレ学園長ナツキ・クルーガー

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