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紫の水晶宮(Я18)

つれづれなるまゝに日ぐらし硯(PC)に向ひて心に移り行くよしなしごと(妄想)を、そこはかとなく(だらだらと)書きつくれば、怪しうこそ物狂ほしけれ(私の脳みそはもうだめだ・・・)

10万HiT御礼『春だから』(後)

『春なのに』(後)

シズル「何がって、それは―(こそこそ)」
なつき「ちっ!私は、そういう冗談は嫌いだ」
シズル「冗談やあらへんし、嘘でもないんよ」
なつき「ふっざけるな!宇宙船がぶつかって、気づいたら男の体になってましたって?今時、出来の悪いアニメでもそんなことは―」
シズル「ほんまにほんまやの!」
なつき「じゃぁ、証拠を見せてみろ」
シズル「なつき!なんて、大胆発言やの!!うちの珍しい宝、熟語にすると―」
なつき「せんでいい!!私だって、別に見たくない!けど、ここで信じたら、お前を増長させるだけだからな。さっきの話が嘘じゃないなら証拠を見せてもらおうじゃないか」
シズル「わかりました。けど、見せるのはやっぱり恥ずかしいから―」
なつき「おい・・・な、何するんだ」
シズル「触って・・・その手ぇで、確かめてみて」
なつき「・・・シズル・・・ちょ・・・はうわぁ!な、なんだこのふんわりとしてて、それでいて中に一本筋の通った筒状のものは!」
シズル「ぁ・・・なつきの指がうちの・・・に・・・」
なつき「うあぁ!なんか、ムクってした!今、ムクってした!!」
シズル「・・・はぁっ・・・おっきなって・・・しもうた・・・」
なつき「えええええぇっ!?」
シズル「なつき・・・」
なつき「なんだ?!その何かを期待するような上目遣いは!!」
シズル「お願い・・・もう、はちきれそうなんよ・・・」
なつき「そ、そんなこと言われても・・・」
シズル「このまま・・・こんな風に・・・」
なつき「ひいいっ!握らせるな!上下に擦るな!」
シズル「んぅっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
なつき「ううぅ・・・なんか・・・どんどん大きくなってきた・・・下着からはみ出てる・・・」
シズル「・・・ぁ・・・も・・・あかん・・・出そう・・・」
なつき「なななな・・・何が?!」
シズル「・・・ん・・・んぅ・・・あぁ・・・くっ・・・」
なつき「ちょっと!シズル!て、手を離すんだ!!」
シズル「・・・もう、ちょい・・・やからぁ・・・あぁっっ!!出るっっ!!」
なつき「ぎゃぁぁ!!なんか手に付いた!!熱い!!ドロドロしてる!!気持ちが悪い!!」
シズル「・・・ぁ・・・ぁ・・・まだ、出てる・・・」
なつき「いや~~~あぁぁぁ!!白い液体が、私の手に!!」
シズル「ふぅっ!」
なつき「ふぅっ!じゃない!一人でさっぱりするな!!手、洗う・・・手、洗う・・・手、洗うから・・・いい加減に離せ!!」
シズル「あぁ、うちの手にもついてる・・・甘い・・・」
なつき「ぬあああああ!舐めるなんて・・・自分の・・・舐めるなんて・・・」
シズル「甘くて、おいし。なつきも舐めてみいひん?」
なつき「絶対に嫌だ!!あああ、甘い訳ないだろ!!」
シズル「また、嘘やって言うんやね。ほな、証明させてもらいなすな」
なつき「いいから・・・もう、信じるから・・・やめ―んむっ」
シズル「どう?うちのセーキミルク・・・ううん。ミルクセーキは」
なつき「・・・この味は・・・こ、コンデンスミルク?」
シズル「うふっ♪」
なつき「え?・・・まさか」
シズル「生える訳ないやないの、珍しい宝なんて。生えたとしても、即座にちょっきんどす♪」
なつき「き~さ~ま~!!(フルフルフルフル)」
シズル「なつき、今日はエイプリールフールどすえ?ちょっとしたお茶目やないの。そないに怒ったらあかん」
なつき「そうか・・・そういうことか・・・」
シズル「昨日、お山に出かけたんはほんまなんやけど、お花見やのうてこのお手製ゴム製品を作りに行っとったんよ。ちなみに、コンプレッサーでぬるま湯を送りこんで大きくしてみました♪」
なつき「してみなくていい!くだらん仕掛けまで作るその無駄な情熱はいったいどこから出てくるんだ!!」
シズル「せやねぇ。強いて言うなら『春やから』やろか」
なつき「あぁ、春だからな!いつだって沸いてるお前の頭がさらに沸くのも不思議じゃないな!!」
シズル「ところで、なつき?」
なつき「なんだ!!」
シズル「さっき、アレに触るんえらい嫌がっとったみたいやけど―いつも口では、何のかんの言うててもほんまはおなごの方がええんやろ?」
なつき「ちがっ!私はただ―」
シズル「ええんよ。何にもあかんことやない。せやから心も体も開放して、もっと高いところ目指しましょな」
なつき「なんでそうなる!?」
シズル「せや♪春やから、新しいことに挑戦してみいひん?平安以降続くみやびな遊び“かひあはせ”に・・・ふふっ」
なつき「春なのに・・・春なのに・・・なんで・・・い~~や~~~!!」

『春なのに』(終われ)
「花見なんて何年ぶりだろう―」

弁当を食べ終えてから、残り半分の遊歩道を辿って入り口まで戻ることにした。
その途中で、先を歩いているなつきがぽつりとそう呟いた。

やはり、なつきが過去を見るより先に声を掛ければよかった。

なつきは先ほどから言葉少なで―
静留のところから表情を見ることはできないが、背中に淋しさを負っているように思えた。

時折、きまぐれに風に舞ってくる桜の花びらに手を伸ばす―
けれど、花びらはなつきの手の中に収まることはなかった。
そんな風になつきのあるべきしあわせもその手をすり抜けていったのだろう。

人をして儚いと言わしめる桜よりも、もっと儚くて美しい少女―

この子に出会ってから―

褪せた世界に色があることを知った。
音があることを知った。
言葉は意味を持った。
冷たかった自分の心にも、温もりがあることを知った。

だからうちは―

伝えたかった。

自分は確かに生きているのだと、それを教えてくれたのはあなただと言うことを―

だけど―

どうしてあなたはそんなに遠い目をしているの?
散ってしまった美しいものを見詰めているの?
決して戻らないものをずっと待っているの?

なつきの背中を眺めながら、静留は一人哀しいと思った。

こんなに近くにいても、なつきの孤独を埋めることができない。
どれだけ愛していても、なつきの苦しみを拭ってあげられない。
これが独り善がりのエゴだとしても、自分の手でなつきを救ってあげたかった。

なつきはまた舞い降りてきた花びらに手を伸ばした。
小さく白いそれは、まるで蝶々のようになつきの手から逃げた。
ふわりふわりと誘うようにその場を飛んで、そして光に満ちた場所へ向かってゆく―

突然、なつきは風に舞う花びらを追って光射す方へと走り出した―

「ぁ―」

いかんといて―

「なつき!」

うちをおいていかんといて―

なつきは振り返らずに駆けてゆき、やがて光の中に消えてしまった。



違う―

側にいて、孤独を埋めて欲しいのはうちの方。
愛されて、苦しみを拭って欲しいのはうちの方。
その手に救われたいのはうちの方。

違う―

うちは、なつきに幸せになって欲しい。
笑っていて欲しい。
その為なら何だってする。
何もかも捨ててしまっても構わない。

見返りなんていらない。

あんたを護る―
それだけが、うちが戦う理由。
生きる意味。

だから―

「なつき!」

静留はなつきを追って駆け出した。

「なつき、待って!」

その時―

静留が目指す光の中から、なつきが腕を差し伸べた―

「ほら、静留―」

光に満ちた綺麗な世界。
そこに行くのが怖い。
だって、うちはこんなに汚れているのに―

「こっちに来い」

でも、あなたが許してくれるのなら―

一緒に行きたい。

静留は差し出された腕に、懸命に手を伸ばした。



「ぁ―」

急に開けた視界に、静留は目をしばたかせた―

「すごいだろ?」

遊歩道から鬱蒼と茂った雑木林を分け入った先―
木立の切れ目になつきはいた。

そこは風の通り道になっているのか、地面には無数の桜の花びらが降り積もっていてまるで白い絨毯の上にいるように思えた。
絨毯の先には青い空が広がり、眼下には穏やかな瀬戸内の海と自分たちが暮らす街が見えた。

そこには二人以外には誰一人としていないかった。
すっぽりと世界から切り取られたかのような空間。

はらはらと後から後から花びらが舞い降りてくる―

「綺麗―」

今なら捕まえられそうな気がする―

静留は、花びらを手にしようと両腕を広げた。
くるりくるりと舞う花びらに翻弄されて、静留も自然とその場で舞う―

「そんなことしてると、目が回るぞ」

なつきは呆れたように、ため息をついた。
すると、くるくる回っていた静留がぴたりと止まってなつきに微笑みかけた。

「平気や」

その時、静留の視界の中、捉えたはずのなつきの姿がぐらりと傾いた―

「あら―」
「っと―大丈夫か?」

なつきはすぐに駆け寄ってきて、よろけた静留の腕を取ってぐいと引き寄せた。

「ぁ―堪、忍」

細くて、でも力強いなつきの腕の中―
見上げると、思ったよりも近くになつきの顔があって静留は慌ててうつむいた。

ずるいことは分かっていた。
それでも失いたくなかった。
この温もりが欲しいと言葉にしたなら、永遠に失ってしまう。

だから―

「なつき、少しだけこのままでええ?」
「え?」
「やっぱり、目ぇ・・・回ってしもうたみたい」
「あ、あぁ・・・」
「おおきに」

もう少しだけ―

このままで



「なつき―二人でお花見行ったこと覚えてはる?」
「うん?あぁ、弁当がうまかった」
「ふふっ―」
「なんだ?笑うことないじゃないか」
「せやかて、そんな色気のないこと言うてから―」
「色気より食い気、花より団子って言うだろう?」
「言いますけど、あんまりやわ」
「むぅ・・・すまない」

少し拗ねてみせながら、なつきの膝から身を起こす。
なつきは読んでいた本にしおりを挟んで横に置くと、静留をそっと引き寄せた。
静留はされるがままになつきの肩に額を乗せて、寄り添った。

春の日差しは温かで―
まるで包み込むような優しさだった。

何もかもあの日みたい。
違うのは2人の距離―

決して手に入らないと思っていた腕の中―
すぐ側にある暖かな胸に訊いてみた。

「なぁ、なつき―知ってはる?桜の花びら堕ちる前に片手で捕まえることができたら、願いがかなうんやって」
「ふぅん」

なつきは忘れてしまっただろうか。
あの日の花びらは、しおりに押して―
今、ここに在る。
静留は手を伸ばして、なつきの置いた本に触れた。

「―それで、お前の願いは叶ったのか?」
「えぇ」

憶えてたんやね―

けど、これは知らんやろな。

あの日のうちの願いは、桜の花びらやのうて―

あんたが叶えてくれたんよ。



二人の上に雨のように降り注ぐ桜の花びら―

ひらひらと視界を掠める一片に、静留はそっと手を伸べた。
それは吸い込まれるように、ゆっくりと静留の掌に降りてきた。

「ぁ―」
「ん?」
「なつき、見て」

静留が掌に乗った花弁を、なつきに見せた。

「綺麗だな」

頭上から降ってくる優しい声―
見上げると彼女が微笑んでいた。

「ほんまやね―」

自分を包んでくれている温かな胸に寄り添う。
ふわりと広がる彼女の香り。

「なつき―」
「ん?」
「あったかい」

抱き留めてくれた腕のことを言ったのに―
彼女は綺麗に笑って、答えた。

「あぁ、春だからな」
  1. 2008/05/10(土) 18:36:20|
  2. 春だから(舞-HiME SS)
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ここは舞-(乙)HiMEの静留(シズル)・なつき(ナツキ)・奈緒(ナオ)への愛をこじらせるファンサイトです。版権元とは一切関係御座いません。勝手ながらR18とさせて頂いておりますので、18歳以上の分別のある大きなお友達だけ遊びにいらしてください。百合の花が仰山咲いておりますので、閲覧は自己責任でお願いします。 当サイトの全ての画像及び文章等の無断転載・引用はご遠慮下さい。

プロフィール

長澤 侑

Author:長澤 侑
性別:ネコ
属性:ヘタレな王子
特徴:ビタミンShizuru分が足りなく
    なるとヘタレる
持病:静留病
    (英名:シズル・シンドローム)
尊敬する人:
ヘタレの星玖我なつき
ヘタレ学園長ナツキ・クルーガー

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